Kumiko Report 11/5/2002 |
国立療養所病院でうたう 11月1日は、国立療養所西新潟病院で、貴重な2つの経験をしました。 最初は、病院のロビーで筋萎縮症やてんかんや喘息や重度心身障害の子どもや大人の前で歌ったこと。 100人近い車椅子に囲まれて、マイクもなく歌うのは、もう声がどうかなりそう!!! でもマイクを使わないから、患者さんのすぐそばまで行き歌うことができた。終わったら握手攻め。私には、聞き取れないけれど、「結婚して欲しい」とも。音楽をこんなに喜んでくれる人たちと出会えたことに感謝。 夕方は、病院で働く看護士さんなどの組合主催のコンサート。 私は、彼らに「3つの顔」を見た。ロビーで患者さんに付き添っているときの「職業人としての顔」(実際、ロビーでは笑顔に励まされた)。コンサートでは、仕事は離れたけれど大きな病院に「管理されている顔」(遠巻きに座って硬い雰囲気)。二次会では、仕事も病院も離れ「開放された顔」(この人たちコンサートにいた人?)と、同じ人たちとは思えないほどの印象。この3つの表情が、病院を統廃合し、独立行政法人に移行しようとしている今の国立病院という職場の厳しさを表しているのでしょう。 「管理された顔」を変えるのはどうしたら良いか私にも分からない。でも、光があるとすれば、それは、こうしたコンサートが職場のなかで出来ること。今どき、職場のなかでコンサートができるなんてほとんどないのでは? 私も、職場のなかで歌ったのは、多分20年ぶり位。だから、彼らにも、そこに一筋の光を見て欲しいと願いながら、帰京したのは午前1時を過ぎていた。日帰りはやはり辛い。障害を持った患者さんたちの明るさと、職場で働く人たちの厳しさに触れた長い一日でした。 横井久美子 2002年11月5日 |
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