Kumiko Report 12/13/2002
箕輪村も雪だった

東京に大雪が降った翌日(12月10日)、長野県箕輪村に行った。箕輪村でも12月にこんなに雪がふるのはめずらしいらしい。会場が、南箕輪村村民センターということで、古びた公民館と思いきや、それは立派なホールで、私は、自分のステレオタイプ発想を反省。
2002年夏の原水禁世界大会に参加した方たちの報告集会と私のピースコンサート。

副題に「核も戦争もいや!平和憲法が好き!」とあったので、私は、前日読んだ新聞の話をした。9日の朝日新聞の夕刊コラムに、「憲法の可能性」という題で「知識人の転向は、新聞記者、ジャーナリストの転向からはじまる」という政治学者の故丸山真男の言葉があった。このところ2度ばかり、新聞記者から「ものの言えない時代だから、、、。」という発言を聞き、「アンタたちがそんなこと言っててどうする」と、びっくりしていたので、なるほどと思った。
でも、やはり「世界を変えるのは、ジャーナリストや新聞記者でなく、人々の声だ」と。だから、こうした集まりが、各地で続けられることが大切、そんなことを話しながら歌った。

それにしても、どんな地方に行っても、世の痛みを、己の痛みとし、行動している人たちに出会えることは嬉しい。二次会は、大学院生と詩人の若者、高校の国語の教師2名、宿泊先のクリスチャンのロッジの家族、とヘンな(?)取り合わせ。日本に唱歌を導入した伊沢修二がこの近くの出身で、唱歌と賛美歌の話を私が得意げに披露。(興味のある方は、『唱歌と十字架』音楽の友社/安田寛著を) 私は、唱歌のルーツをアイルランドまでさかのぼって本を書けたらと思っていたのが、この本に出会って断念。この本自体は、アイルランドと関係づけてはいないけれど、すごく面白い。

朝起きたら、ロッジから見える真っ白な山々の見事なこと。寒さにふるえながら外に。一面の雪の原を、ほんの少し歩いて自然と大地に敬意を払ってから、高速バスで帰宅した。

昨日は、17世紀のイタリアのオルガニストで作曲家のフランチェスカ・カヴァッリの宗教曲を聴きに、目白の明日館へ。久しぶりに別世界の音楽にしばし浸った。

明日は、朝10時からのコンサート、明後日は愛知と続きます。
ちょっと風邪気味。それでは、みなさんもお大事に。

横井久美子
2002年12月13日

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