Kumiko Report 1/19/2003
みんなみんな輝き塾

今日は、2003年最初の輝き塾。会場は、渋谷、山手教会地下のZa Hall。
最初に、愛知県知事選で創った歌を披露。

今日のゲストは、昨年秋、職場での男女賃金差別訴訟で勝利した芝信用金庫の松尾さんと、未だ裁判に訴え、戦い続けている野村證券の沖さん。
「ゆるゆるふっくり」の本で私は、それぞれ裁判を傍聴して「ガラスの天井」「差別の壁に風穴」というコラムを書いた。

職場で無視され、隔離され、陰湿ないじめに会いながら、なお、10年も15年も裁判で戦う人たち。多くの人たちは、あきらめ、泣き寝入りし、職場を去ってゆく。多分そういう人の方が多い。でも、彼女たちは、人間として不当な扱いを受けていると主張し戦い続けた。彼女たちの言葉一つ一つが、心に響き、会場の人たちを揺さぶった。私も久しぶりに、自分の子育てをしながら創った歌をいくつか歌う。彼女たちの思いや戦いに歌が重なり、歌の世界が深く広く心に沁みていった。

続いて、3週間前、この会場の上の山手教会で葬儀が行われた松井やよりさんを悼む。まるで松井さんのためのような賛美歌「いつくしみ深く」をみんなで歌い、「涙はやめて拍手をおくろう」と「風の中のレクイエム」を歌った。

最後に、私は、今朝の三紙の朝刊の一面を披露。昨日18日から20日まで、アメリカの市民団体が、故マーチン・ルーサー・キング牧師の記念日にちなんで「イラク攻撃反対統一行動」を全世界に呼びかけた。世界各地でデモや集会が開催されているという。私は、「おなじ空 おなじ子ども」を歌いながら、今日の「輝き塾」をその統一行動とし、世界と手をつなごうと呼びかけた。会場から大きな拍手。

最近、「今は過去、未来が今日」という日野原重明さんの言葉が、頭から離れない。「今は過去」は、今日素敵なことがいっぱいあるのは、すでに過去、という意味と、今日という素敵な日は過去の蓄積だけ、という二つの意味。また、「未来が今日」は、今日はすでに未来を作っているという意味と、だから、明日ではなく今、何かをしなければという意味と。

アメリカのイラク攻撃を前に、いろいろ考えさせられる。何か行動しなくてはと。今日を精一杯生きるというのは、過去を食いつぶしているだけ。だから、過去を食いつぶしているだけではいけないよ、という声が聞こえてくる。

「輝き塾」で、リアルタイムで起きている選挙や裁判闘争や世界の動きが伝えられ、自分が今この瞬間、人々と、世界と、確かに手をつないで生きていると実感した。充実感でいっぱいの「輝き塾」だった。

横井久美子
2003年1月19日

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