Kumiko Report 3/9/2003 |
世界の女性はいのちを謳う&ワールドピースナウ 愛知県の国際婦人デーの会場は、イラク攻撃反対の想いをもった人たちで通路に座り込む人もいて一杯。私は、「世界の女性はいのちを謳う」というタイトルでトーク&ライブをした。 まず、国際婦人デーが、日本で右翼の妨害や警察の干渉の中で最初に行われた1923年(大正12年)、同じ年に生まれた歌「どこかで春が」を歌った。 続いて、ベトナム報告のなかで、ベトナム戦争の拡大と泥沼化の中心人物、アメリカの前国防長官マクナマラの回想録を紹介した。この1995年4月に出された回想録「過去を見つめなおそう−ベトナムでの悲劇と教訓」で、マクナマラは、「私たちは過ちを犯してしまった。重大な過ちを。私たちは将来の各世代に対し、負債を負い続けなければならないだろう」といっているからだ。 以下は、マクナマラのいうベトナムでのその重大な過ちの一部ですが、ベトナムでの過ちはイラク攻撃の過ちにも置き換えられる。 「アメリカ政府は、ベトナム戦争を遂行するために、650万人の若者を動員し、直接戦争に参加させた。アメリカは戦争中785万トンの爆弾(銃弾はふくまない)をベトナムに落とし、7500万リットルの枯葉剤(ダイオキシンを含む)を南ベトナムの森林や農村、田畑にばら撒いた。アメリカが北ベトナムに落とした爆砲弾は、ベトナムの各施設を破壊しつくした。高等学校から大学までの各学校2923校、病院、産院、診療所1850ヶ所、教会484ヶ所、神社、寺465ヶ所。現在も正確な統計は出ていないが、ベトナム戦争中およそ300万人近くのベトナム人が死亡、400万人のベトナム人が負傷し、58000人以上のアメリカ兵が死亡した。」 この報告書には出ていないが、枯葉剤の影響を受けた子供たちは100万人と言われる。ベトナムの平和村の子供たちと会って、なおさら、戦争を起こしてはならないと心新たにした。 マクナマラは、続けて述べている。「戦争の後遺症はあまりに深く、計り知れない。今日、私たちは過去を見つめなおし、歴史に学び、決して恨みを呼び起こしてはならない。なぜならベトナムの地に再び、あの悲惨な光景が蘇ることのないように。またそれは、私たちの地球上のどんな場所でも、繰り返されてはならないものである。」 ブッシュ大統領は、きっとこの本を読んでないのだろう。アメリカは、ベトナムの過ちをイラクで再び繰り返そうとしている。 集会が終わったあと、参加者と一緒にデモをした。世界中の1000万人位の人たちが今この時、「NO MORE WAR」と叫び、心を一つにしているかと思うと、心がワクワクしてきた。自分もその1000万人の一人だと。 そして、私たち国際婦人デーのデモは、ちょうどデモをしていた他の4団体と合流し、1300名ものデモ行進となって名古屋市内を歩いた。「一緒に歩きましょう」と一生懸命私たちのデモに呼び掛けていた他団体の責任者は、「こんな人数のデモは、最近では初めてですよ。ありがとう。」と、興奮気味に話していた。 私は、会場が一杯になったこと、1000万人の一人としてデモをしたことが嬉しかった。けれどそれ以上に、個々には意見の違う団体が、「戦争をするな!」という1点で、一緒になって青空の下、歩いたことがものすごーく嬉しかった。こういうことを何回も経て、世の中は本当に変わっていくのではないかと思ったからだ。愛知県が名古屋がもっと好きになった。 横井久美子 2003年3月9日 |
KumikoReport Index HOME |