Kumiko Report 3/22/2003
国際恐怖政治

新宿西口での「STOP戦争 守ろう平和」は、作家の早乙女勝元さん、松平晃さんなど、トークと音楽があって道ゆく人の反応もよく、署名も一杯集まった。高校生、大学生の涙まじりの発言もあり、「若い人の声っていいなぁ、ヤッパリ若者が時代を開くのだなぁ」と新鮮だった。もう一つ新鮮だったのは、シュプレヒコールではなくピースコールといって「ブッシュは戦争をやめなさーい」「平和な世界を作りましょうー」などと、フツウの言葉を使っていて、組合や団体が少しづつ変化していたことだった。

但し、ギターを持っていったのに、マイクを2本使うとハウリングを起こしてしまうので、ギターなしで歌うハメに。団体のこういう技術不足は相変わらず。でも、その代わり、大学生に「一緒に歌って」と頼んで、宣伝カーの上で、例の 「いけいけGO!] の替え歌「やめろ、やめろ、やめろ、やめろ(NO!)イラク攻撃やめろ(NO!)神の名のもとに人を殺すな!」とか「NO WAR チャチャチャ」というパフォーマンスを5.6人の若者たちとした。

実はその日の未明、私は、午前2時半頃からテレビを見ていた。午前3時頃、アメリカは、「イラクの自由」の名を語り、イラク人に「恐怖と衝撃」を与えるための大規模な空爆を展開した。「自由」を与えるために「恐怖と衝撃」が必要というこの矛盾をブッシュ大統領をはじめ多くのアメリカ人が分かっていない。そのことこそが私にとっては「恐怖と衝撃」だ。

アメリカは、世界一の大量破壊兵器保有を背景に、「国際恐怖政治」を開始した。
ブッシュ大統領は、テレビの演説でも、また、ホワイトハウスのホームページ www:whitehouse.gov の「President Bush Addresses the Nation」でも、最後にいつも「アメリカに神の祝福を」(God bless America)と言っている。しかし、私には、「アメリカだけに神の祝福を」(God bless only America)と言っているようにしか聞こえない。神はアメリカ人だけのものではない。神はすべての命あるものに「平等」に祝福を与えているのだ。

戦争ははじまってしまったけれど、これからこそ、国際世論の包囲でブッシュ政権を孤立させ、私たちの声で、罪もない人々が死んでゆく戦争をやめさせたい。

横井久美子
2003年3月22日

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