Kumiko Report 4/21/2003
クリーンなハト

昨日20日、市長選、市議選の告示日。田中康夫長野県知事が上原ひろ子市長候補の応援に来た。
10時に国立駅前に行くと、ロータリーの向こう側で田中県知事がすでに話していた。
とっさに「花束!」と思った。わざわざ国立まで応援にきてもらったのだからと、急いで花屋に駆けつけ、小さな花束を3つ買ってきた。ちょうど上原さんが終わったとき、近くの女性3人とロータリーを横切って田中さんと上原さんに花束を渡した。

これが、すごく受けた。康夫さんは「応援にきたのに花束までもらって」とまたマイクで話した。その後、もう自分の選挙のように、田中康夫と書いた大きなのぼりを2つも持参し、ハンドマイクで通りを練り歩いて、「田中康夫です。大学時代国立にいました。私利私欲のない人、利権のない人、上原さんをよろしく」と、街行く人に積極的に話しかけた。圧巻は、駅前の待機タクシーの運転手にに話しかけたこと。運転手さんは一日に何人も人を乗せるので大切だとスタッフに言い、自ら話しかけ頭を下げた。

いや〜スゴイよ、田中康夫は。私は「ゆるゆるふっくり」でも田中康夫について「フツウがエライ」というコラムを書いたが、その現場をこの眼で見て、改めてそのフツウの凄さに圧倒され、感動し涙が出そうになった。一回りしたあと、康夫さんはまた、市民を前に、これから武蔵野市をはじめ3ヶ所の応援に行く。長野につながるこのJR中央線に、利権と無縁な市長を次々と誕生させようと言って、みんなを元気づけ、さわやかに、見事に去っていった。

午後は、2期目の上原市長を支える共産党、生活者ネット、民主党、無所属など12名の議員候補全員が集合し、訴えた。12名全員が当選してもちょうど半分。ゼッタイ上原革新民主市政を支えるには、全員当選しなければ。それぞれの訴えに市民が三々五々集まって聞いている。上原さんを中心にしたこの感じがとてもいい。実際の選挙戦では、主張の違いなどで張り合う部分があっても、上原市政を支えるという点では一致して、全員を当選させましょうと手をつなぐ姿は、とても新鮮に映る。

3時には、経済評論家の佐高信氏が同じ場で上原さんの応援演説をし、佐高氏は、それから事務所開きが終わる夜8時まで応援に入った。事務所前最終演説会では、民主党の国会議員や地元在住の共産党の元参議院議員上田耕一郎氏も演説。上田さんは雑誌「世界」で、佐高、上原の憲法対談を褒めていた。上田さんの演説はいつ聴いても面白い。

佐高氏は、政治家を評価するとき4つの分類があると言った。クリーンかダーティか。ハトかタカか。一番悪いのは、タカでダーティ。中曽根前首相や森前首相。次はタカでクリーン。これは小泉。ダーティでハトというのもある。そして、一番すでに希少価値になっているのが、上原さんのようなハトでクリーン。

それを受けて、上原さんは、ノアの箱舟の話をした。人類の堕落のゆえに下された洪水は40日も続き,箱舟は漂って山に着いた。天窓が高くて外の見えないノアは烏に続いて鳩を放ち,鳩がオリーブの若葉をくわえて戻ったので,水の引いたことを知った。ハトは、そうした人々に世の中の希望となるオリーブを運ぶ使命を持っていると。

国立のハトは、とても、したたかでタフなハトのようです。とても得ることの多かった告示日の一日でした。

横井久美子
2003年4月21日

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