Kumiko Report 4/28/2003
クリーンなハトは再び空へ

応援していた国立市の上原ひろ子市長が昨夜のうちに早々と当選となった。得票数は、17259票で、他の二名の候補者の合計より票は多く、上原市長の「人がかがやく街が息づく。市民が街づくりに参加できる市民自治の街」が信任された。

私は、今回、上原さんの候補者カーの「ウグイス」を1回、応援弁士を1回、地元の市議候補の応援弁士を1回と、かってなく選挙戦に参加した。上原さんは生活者ネットワークの出身であるが、今回は、共産、民主、ネット、社民などの推薦を受け、私もベトナム公演中に選挙葉書に名前を出す依頼があったし、石原都知事が300万余も得票したこともあって絶対応援する!と思った。

公示日の翌日、選挙事務所に顔を出したら、白いジャンバーと手袋と帽子とを渡された。えっ私って運動員をするの?と、それなりに盛装していったのだけれど、スナオに運動員の扮装で候補者カーに乗り込んだ。若いウグイス嬢のやり方を見て、それを真似してくださいと車長に言われて私の番が回ってきた。

実は私は、声のプロだからこういうことはスゴーク上手いんですよ。声が町中に響いて気持ちいい。だんだん、メモを見ないでしゃべりまくり、上原さんが話していない時は、「今までの4年間は種まきでした。これからの4年間でそれを実らせ、更に市民自治を発展させます」と、まるで私が市長になったように話しはじめ、自分でも笑ってしまった。

私があまりにも流暢なので、若いウグイス嬢はビビッテ、もっとやってくださいとマイクを向けたけれど、「私のようなプロの声より、普通の若い人の声の方が、普通に暮らしている人々の中に入っていくものなのよ」と励ました。実際、いかにもプロ化したウグイスの声は、人々の頭の上を通り過ぎてゆく。奇麗で上手ければいいというものではない。普通の人の声、誠実な声が、絶対人々の心をキャッチすると私は思う。

2回目は、応援弁士だった。対立候補は、「国立市を紛争の街にするな」というビラをだしているので、「その紛争を作り出したのは、誰なんだ。昨年12月18日に出された東京地裁の判決は、全国に広がって、名古屋地裁もマンション問題で20メートルを超える部分の建築禁止を認める判決を出した。国立の景観政策は全国に広がっている」と訴えた。

3回目の応援演説は、上原さんと両輪のように活躍している市議会議長の共産党の小沢やす子市議。私と同じ東地区で、今度は9期目。私は、小沢さんが、27歳で立候補した時から応援している。32年も議員をしてるってスゴイこと。地元でも党派を超えて信頼されている。だから大丈夫論が彼女には危ない。クリーンなハトと上原さんに贈られた言葉を、私は、利権と無縁な政党、平和を守る政党である共産党の小沢さんに贈った。

国立の定数は24名。上原市長を支える与党として12名が立候補し、全員当選を目指した。けれど、共産党の新人と景観を守る会の無所属の新人が落ちた。本当に残念で、市長からもお礼の電話を頂いたが、喜びも半分。今日は、一日中不機嫌たっだ。

でも、国立のクリーンなハトたちは、また再開する市議会でのすさまじい抵抗勢力にも、しなやかに、したたかに、タフに戦うでしょう。有事法制44項目を小泉首相に質問し、戦争反対を毅然と貫いたように、上原市長の電話の声は自信に溢れていました。

横井久美子
2003年4月28日

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