Kumiko Report 5/31/2003
「外は雨」(Disc3)

名栗村春秋楽座 昨日は、「みんなちがってみんないい名栗村30人組」の春秋楽座。せっかくだから前泊しようと、埼玉県飯能駅からバスで1時間、川が流れ、京都の北山杉を思わせるような杉の森がそびえる名栗村に到着。
杉やヒノキで作られたペンション「笑美亭(わらびてい)」から眺める景色やヒノキのお風呂は別世界。翌日の楽座も、声が木に響きとても気持ちよく、またまた休憩なしで2時間歌ってしまった。
名栗村春秋楽座
じん肺勝利解決報告集会 終了後は落ち着く暇もなく「じん肺勝利報告集会」のため都内へ。10年前からじん肺の妻の気持ちを歌った「夫へのバラード」を歌ってじん肺訴訟を支援してきた。

じん肺訴訟は、最近、今回の三井三池のように企業との間で、和解、勝利が続いている。しかし、当夜の弁護団団長の挨拶にもあったように、日鉄鉱業と国を相手に戦っている北海道じん肺、筑豊じん肺の原告遺族には、依然と「春」が訪れていない。私は、歌いながら、「日鉄、国が謝罪するまで支援をやめない」と語った。久しぶりに全国から懐かしい人にあって嬉しかったけれど、喜びより新たな怒りを感じた勝利集会だった。

今日は朝から東京は大雨。この雨の中を、筑豊じん肺訴訟の遺族のお母さんたち7人は、日鉄鉱業の社長の家に抗議に行っている。18年も裁判を続け、この間、遠い筑豊から上京し、会社に抗議にいっても、何の謝罪の言葉もないからだ。年をとった筑豊のおかあさんたちが社長宅の前にでどういう思いで立っているのだろう思うと、やはり一緒に行けばよかったといたたまれない。

雨は、人の心を内省的にする。

VAWW-NETのメーリングに、4月17日、5月16日の一連の有事法制関連の社説について、朝日新聞に抗議に行き、論説主幹と1時間も話された方たちの報告が入っていた。お会いした論説主幹がのっけから「有事法制は必要だ」といったという報告があり、「あちらの弁明を聞いて改めて『変節』したことを確認させられたというところです。そしてこれは1新聞社だけの問題ではなく主要紙はこぞって有事法制必要論を展開するようになってしまったという現実。私も事態の深刻さは想像以上だと感じました。」とあった。

この報告に私はまた雨の音を聞きながら心が重くなる。あちこち行き、体も疲れているのかな。体の疲れは心の疲れにつながるから危険。だから、今日は外にも出られないし、ゆっくり、ゴロゴロし、早く寝よう。一晩寝て、明日がお天気ならまた元気一杯。
明日は、名古屋です。

横井久美子
2003年5月31日

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