Kumiko Report 6/29/2003
ベトナム大使館パーティ

27日、ベトナム大使館竣工の祝賀パーティがあり出席した。新しい立派な大使館の門には、アオザイや軍服をきた人たちが招待客を出迎え、胸に一人づつ花をつけてくれた。大きな宴会場には民族楽器の演奏が流れ、アオザイ姿の女性も多かった。

実は、私は今年2月に「三たびベトナムにうたう」ツアー&コンサートの折、ハノイでアオザイをオーダーメードでつくった。それも3着も。以前、レポートで書いたが、ベトナム女性の逞しい働きぶりの典型の一つが、アオザイ屋さん。夕方、寸法を計って注文すると、翌朝には出来上がる。私は、いかにもアオザイというスタンドカラーをやめてマル襟、1着は半袖というKUMIKOオリジナルデザインにしてもらった。徹夜に近い仕事だから縫製は良くないが、それでも一着1万円前後で、ぴったりフィットしたアオザイを手にできる。

そこで、来年3月の35周年記念の一つ、ベトナム公演を成功させるためには、アオザイが勝負服!と思いたって黒の刺繍のシックなアオザイをパーティに着ていった。今年ホーチミンで退役軍人会会長から頂いた名誉あるホーチミンさんのメダルバッチを胸につけて、、、。

セレモニーの冒頭、ベトナム側からグエン・ジー・ニエン ベトナム外務大臣挨拶のあと、日本側の紹介された人たちを見て、びっくり、がっかり。
数人の大臣をはじめ、テレビでもよく顔を見る日越経済議員連盟とかいう与党国会議員ばかり。ベトナムは日本政府からODAなどの経済支援を受けているのだろうが、一方では、その支援は利権の温床にもなっているといわれている。日本側の挨拶を聞いていて気分が悪くなる。「あんたたちベトナム戦争当時何をしていたの!日本の基地からベトナム人を殺しに行くことを許していたじゃないの」と叫びたくなった。

セレモニーのあと、外務大臣に来年のベトナム公演について挨拶をしたら、是非、日本とベトナムの文化交流を発展させてくださいといわれた。その場にいらした「日本ベトナム友好協会」の伊藤会長が、私を外務大臣に「ベトナム戦争反対支援活動で活躍した横井さんです」を口添えしてくださったことも嬉しかった。

日本の大臣の発言に気分が悪くなった分だけ、いや、それ以上に私たちは、草の根レベルの、民間の国際交流を発展させなければ、あの厚顔無恥な人々を上回ることはできない。来年の枯葉剤被害の子どもたちとのコンサートは、ゼッタイ成功させようと、怒りがエネルギーに変わった一夜だった。皆さんも、2004年3月23日〜29日の「横井久美子文化交流団」に是非ご一緒して下さいね。

横井久美子
2003年6月29日

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