Kumiko Report 8/4/2003
帰国しました

8月1日ポーラント・゛チェコツアー&コンサートから帰国しました。日本は暑いですね。

帰国した翌2日、千葉市で安田さん(ギター)劉さん(ピアノ)バックの「平和コンサート」がありました。プロとしては、例え12時間飛行機にのって帰国したからといって疲れて声が出ませんでは恥なので、緊張し、テンションを高くして臨んだせいか、とっても元気なコンサートができました。でも終わった翌日は疲れがドット出て丸一日立ち上げれませんでした。さすがの私も。

元気なコンサートになったのは、会場の方たちのパワーおかげ。1曲目、私が「歌って愛して」を歌うと、もう会場から歌声があがり、明るくてすばやい反応に私もとっても気持ちよく歌えたのです。

このコンサートは、千葉土建という建設関係の業者さんたちの組合主催。だから私は舞台に出た瞬間、左官の親方だった父のことを思い出し、急に胸が一杯になってしまった。
日が昇るとともに仕事をし、無口で律儀で腕のいい職人だった父。「ゆるゆるふっくり」でも書いているが、厳しくて「職人気質」そのもので、「男の中の男」だった父。そんな父に繋がる仕事の人たちが前だったので、つい、亡くなった父を思い出しいろいろ話をしてしまった。
1時間40分があっという間に過ぎてしまった。

さて、ポーランド・チェコツアー&コンサートは、またまた良かったですよ〜〜。

クラコフの広場での野外ライブでは、ツアー参加者が昨年の半分で(15人)、時間も遅かったし、果たして私たちの歌声にふりむいてくれるだろうかと、私は内心すごく心配していたのです。街灯の下で私たちだけが歌っている寂しい姿を想像してしまって、、、、。

ところが、ところが、昨年以上にどんどん人が集まってきて、「百年生きて」と「森へいきましょう」をポーランド人はポーランド語で、日本人は日本語で歌いあったのです。
その上私は、みんなの歌に合わせて、飛び入りで出てきた6,7歳のボーヤとギターを弾きながら踊ったのですよ。すごいハプニングでした。

プラハでのマルタ・クビショワさんの交流も感激でした。彼女はたった15人のために3曲歌ってくれ、私は「人生のはじまり」を。そしてみんなで「ふるさと」を歌いました。
素晴らしかった対談の内容は、来年1月発売予定の「ソングエッセイ」(仮)に書きますのでどうぞお楽しみに。

ともかく参加者の方たち曰く、「もうサイコウー!海外広場デビューも果たし、チェコの伝説的トップシンガーの前で歌も歌ったのだから」と、気持ちよさげ。
そうなんです。彼女たちは(今回のツアーは女性ばかり)最初、私が、「クラコフ広場でも、マルタさんの前でも全員参加で歌うのよ!」といって楽譜を渡しても、昨年の参加者よりずっとノリが悪く、「横井さんの歌は難しい」とか、なんだか嫌そうな雰囲気。バスの中での数回の練習を経てヤットその気に。

だから私は、彼女たちが「歌」を通して異国の人たちと向かいあい、心を通わせ、一つになる体験を喜びをもって語ってくれることがとても嬉しい。
歌は国境を越えて人々をつなぐ。こうしたムーブメントがあちこちで起きていれば、「戦争」はおきない!

いい旅でした。

横井久美子
2003年8月4日

↑クラコフの広場にて

↑ポーランドの街角で出会ったバンドーラ演奏者

↑チェコ・リディツェ村 子どもたちの像


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