Kumiko Report 12/3/2003 |
視覚障害者自立の会コンサート 今日は、板橋にある自立の会ふれあいルームでのコンサート。参加された方々は、中途障害の方とそのガイドさんたち50人余り。この日を楽しみにしてくださったらしく、1時間前から集まりはじめ、30分前には、もう満席。 目の見えない方は、音感もよく声も大きいとは思っていましたが、最初の「花が好き」からもう大合唱。「自転車にのって」も、子育て世代でもないし、男性も多くいたのに、1コーラスごとに笑いが起きました。 目の前の若い女性が目をパッチリ開けて、とてもいい笑顔で聞いてくれていたので、いい顔で聞いてくださるのね、と声かけたら、ガイドさんがあわてて助け舟を出してくれました。後で知ったのですが、彼女はこの1ヶ月前、幼児糖尿病から失明して、とても落ち込んでいたのだそうです。 武蔵野音大の声楽科を出た人や、菓子職人で、ジャスが好きという青年に、歌やギターをその場で演奏してもらいました。私が嬉しかったのは、私が指名すると彼らが、健常者にありがちな言い訳やてらいもなく、すっと自然に前に出て演奏してくれたことです。こうした若い仲間の姿に会場の方たちも拍手喝さいでした。 私は、久しぶりに障害を持った人たちの清清しく生きる姿に接して感動しました。 時々、こうした方たちと出会って思うことは、我々五体満足な人間は、ナント自己表現をすることに怠惰なのだろう、ということです。 今日は参加者それぞれが持てる能力すべてを使って、想いや感動を私に向かって表現し、伝えてくれました。そうした想いを降り注ぐように頂ける私は、なんて幸せな音楽家なんだろうと、しみじみ思った一日でした。 明日から、名古屋、京都、福山、和歌山に出かけます。たくさんの方との出会いがまた、楽しみです。 横井久美子 2003年12月3日 |
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