Kumiko Report 1/12/2004







 photo↑: 111実行委員会















当日の様子を伝えるTVニュース(NNN)

大成功!アクション111

1800名の会場を埋め尽くす参加者で「自衛隊のイラク派兵を許すな!アクション111」の集会は、大成功でした。

私は、昨年、12月20日過ぎ、上原公子国立市長からファックスをもらい、23日に名古屋の母が亡くなったり、ライブがあったり、100曲コンサートの長時間によるリハーサルがあったりと、超多忙でしたが、「今声をあげなくて、いつあげるのか」と、思い、私も呼びかけ人として記者会見に参加しました。

その後の集会の打合せにも出席しましたが、舞台の経験者は、講談師の神田香織さんと私の二人だけで舞台の裏方はゼロでした。これだけの舞台をするには、私たちの世界では、舞台スタッフが必要であるのは常識ですが、舞台をしらない人と知っている人では、超えられない深い河があるなと、改めて二人とも深いため息。これは、今回にかぎらずこの35年間ずーっと感じてきたことですが、、、。

私は、昔だったら、歌手のプライドでかなりきついことを言ったのですが、この数年は、本当に人間が出来てきて(?)、今は、自分の中にこの35年で蓄積した「音楽力」をどう人々の中で役立てるか、という気持ちがふつふつと沸いているので、つい、「アカペラで歌ってもいいし、門前の小僧ですが、私が舞台監督をやってもいい」と発言。でも、こうした討議のなか、なんとなく舞台をかじった人たちもいて、本番はほとんどそうした方々が力を発揮してくれて結局私は、名前だけでした。念のため。

それでも、6時半に起きて、9時に10分遅れて日比谷公会堂へ。すでに打ち合わせがはじまっていました。デモの担当、会場の担当、舞台の担当と。私は、準備をしながら日比谷公会堂の2階の窓から、公会堂に向かう人を見ていました。ポツリポツリの参加者です。たった20日間の取り組みです。1階が7割方埋まってくれれば、と祈っていました。

はじまってみると、2階までいっぱいでした。呼びかけ人の佐高信さんと山口二郎さんの挨拶のあと、日本各地で1時11分に音を出して行動していることが報告され、1時11分から1分間、私のリードで皆さんが持ちよった楽器などの音のでるものを鳴らしながら、プラカードも掲げながら「自衛隊行くな、イラクへ行くな」を唱和しました。舞台からは高田みどりさんの船出のベルや、2階からは韓国からの太鼓も響きました。本当に、自ら声を出す、音をだすということで、政府の自衛隊派兵は国民の声ではないぞ!という、参加者の想いが一つになりました。

続いて、私が「おなじ空おなじ子ども」を会場と一緒に歌いました。すでに「自衛隊行くな」とウォーミングアップをしていたので、びっくりするほど1800人の大きな声が一つになって、会場に響きました。

リレートークでは、ピンクの衣装の若い女性の明るい発言に会場は沸き、渡辺一枝さんのスピーチでは会場はシーンと聞き入りました。その後、世界的な打楽器奏者の高田みどりさんが演奏するなか、ニューヨーク在住の黒田征太郎さんがライブペインティング。打合せの段階で、ステージにシートを敷いたり(少しでも舞台を絵の具で汚したら3000万円を弁償など)、4時間前から準備が必要といわれたり、私は「素人集団のスタッフでどうしても黒田さんをする必要があるのか」などといってしまったのですが、夫々にスタッフを同行してくれて、それはそれは、黒田さんも高田さんもすばらしいアートで会場を魅了しました。こうした芸術家の行動には、脱帽です。(黒田さんとは、ニューヨークで一度お会いしたことがあるので挨拶をしました)

特に、黒田さんは、その後の記者会見で、「日本人は、人が好すぎる。政府の言いなりになりすぎる。今日いっぱいになってよかったけれど、この100倍の人がきてもいいような状況に日本はある」と語っていました。

上原市長の閉会の挨拶の後、寒風の中、会場から銀座までデモ行進。神田香織さんは、先頭の車にのり、ここでも、メッセージを街ゆく人に講談調で。私は、渡辺一枝さんが、デモを眺めている人に「一緒に少しでも歩きましょう」と声をかける姿に感動しながら、こういう場所で声を出しては喉を痛めるからいけないと戒めながら歩いていました。

歌っているとき、たくさんの輝き隊の人の顔がステージから見えてうれしかったです。終わってからみんなで一緒にお茶でも飲もうと思って、終結点で待っていたのですが、結局8人の方たちと東京駅の地下に入り体を暖めました。

短期間でのこの集会の成功の原因は、「時代の曲がり角に立っていて、黙ってはいられない。何をしたらいいか」と思っている人がいっぱいいるということです。呼びかけ人の佐高さんは、何人もの方から、「呼びかけていただいてありがとう」と言われてそうです。黒田さんの言われるように、「この100倍の人がきてもいいような状況に日本はある」のです。

この行動をもっと大きくして、例えイラク派兵を政府が強行しても、間違っていると声を上げていくきっかけにしましょう。渡辺一枝さんや神田香織さんなどと3月14日か、15日に、女たちでアーティストによる行動を起こしましょうと話しています。近いところでは、1月13日には「女たちの集会」、25日には「ワールドピースナウ」などの大きな集会が行われます。私も出来る限り参加しますが、当面は1月18日の「100曲コンサート」に、集中します。

呼びかけ人の3名の方や、当日不慣れななか舞台スタッフとして働いてくれた人方々、そして、会場に駆けつけてくれた方々に心からお礼を言いたいと思います。私は、2004年の最初の行動を、「憲法を無視してイラク派兵をすすめる国民の怒りの声」とともに、スタートできたことを誇りに思っています。

横井久美子
2004年1月12日

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