「声を上げよう女の会」の声明発表
イラクで3人が人質になっている間、私は、水戸、福岡、リハーサル、パンフレット打合せと、毎日、身動きできないくらい忙しく、私も首相官邸前で抗議の声を上げたいと歯軋りしていました。特に、3月14日におこなった「イラク派兵反対、声をあげよう女の会」に参加していただいた細井明美さん、森沢典子さんが、高遠さんの友人ということで、何度もTVに出演されていたので、余計に!です。そして、幸いにも、3月14日に出演した女性だちの名前で声明を出し、アラビア語にして現地で発表しようという動きが他の方からおきて、以下の声明を発表することにしました。こうした動きが少しでも救出の助け、また、自衛隊の撤退につながればと願っています。
イラクの友人のみなさま
私たちは自衛隊イラク派兵に反対する、写真、音楽、舞踊、演劇、絵画、文学などの女性芸術家集団「声を上げよう女の会」です。
私たちは、この事件に深い悲しみをおぼえています。
また私たちは、この原因が私たちの政府にあることに強い憤りをおぼえています。
そしてまた私たちは、この戦争がたくさんのイラクの人たちを死なせ、傷つけていることに激しい怒りをおぼえています。アメリカ軍によるファルージャでの虐殺を許しがたく思ってもいます。
だからこそなお私たちは、この事件に深い深い悲しみをおぼえています。
3人の若者たちは、イラクの受けた劣化ウラン弾被害の実態を日本人に知らせようとし、戦争によって親を亡くしたイラクの子どもの世話をしようとし、またこの戦争によって人々がどんなに苦しんでいるかを写真で伝えようとした若者たちです。
3人はこれまでずっと、自衛隊のイラク派兵に反対し、活動もしてきた前途ある若者たちです。私たちが、未来を託したい大事な青年たちです。彼らは、真にイラクと日本の架け橋となるような青年たちです。
日本では、彼らと同じように自衛隊イラク派兵に反対している人たちはおおぜいいます。
私たちの「声を上げよう女の会」もそうしたひとつです。
3月にも私たちは「いま、歌い、描き、写し、語り、舞うとき 自衛隊イラク派兵反対を」という集会をもちました。イラクに行って来たばかりの画家が、イラクの画家の描いた絵を展示し、イラクのアニメーションビデオを上映しました。原爆が投下されたときの広島の様子や、数万人の死傷者がでたときに東京大空襲の話をしました。参加者たちはそれを聞き、今このときにも爆撃を受け空襲にさらされているイラクの人たちに思いをよせました。
私たちはこうして「イラク派兵反対の声をともにあげよう」と呼びかけ、参加者たちはそれぞれが自分の周りの人たちにまた呼びかけて、自衛隊撤兵の運動をつづけています。
イラクの友人の皆さま
私たちは、この戦争でご家族を亡くされ、また被害にあわれた皆さまに深い悲しみの心を添わせています。同時に私たちは、今皆さまのちかくにいる3人の日本人の若者たちと、その家族にも心を寄せます。どうぞ、3人が元気に私たちのもとに帰れますよう、お力をお貸しください。お願いいたします。
私たちは、イラクの友人の皆さまと手を携え、世界の平和にむけてともに芸術活動ができるときがきますようにと、心から願っています。
2004年4月13日 声を上げよう女の会
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横井久美子
2004年4月13日 |