Kumiko Report 7/1/2004
新潟のみなさんありがとう!

6月27日、新潟りゅうとぴあ劇場で記念コンサートがありました。

朝9時に楽屋口に着くと、すでに10数人の人がブルーのTシャツ姿で揃っていて、手を振って迎えてくれました。こういう迎えられ方は初めて。
会場も素晴らしい会場で、お芝居の劇場用に作られているようで、ステージは広く、床も壁も真っ黒なしゃれたつくり。900人近い会場を、2階を閉じて、650人使用という借り方で、前半の記念コンサートのホールとしては、一番大きい。客席は、500人近い人で埋まっていました。

私は、「春秋楽座」のような小さな場所で歌うのも好きだけれど、やっぱり大きいホールで歌うのは、なんともいえない高揚感です。もし、小さいホールでぎっしりがいいか、空席があっても大きいホールがいいかと問われれば、絶対大きいホールがいいと答える。大きなステージで歌う時は、とってもダイナミックでスケールが大きく表現できるような気がする。だから、11月の愛知の1800人のホールも、東京の1500人のホールもとっても楽しみ。そういえば、以前、大阪で1万5000人のホールで歌ったことがあったけれど、最高!

新潟のりゅうとぴあ劇場は、芝居用のためか客席の場所によっては音のばらつきがあったようだけれど、私自身はとっても気持ちがよかった。でも、ステージは、いつ何時何が起きるか分からない恐ろしさ、面白さがある。歌詞を忘れ、作詞しながら歌うこともあるし、間奏を間違え、バックのミュージシャンをハラハラさせることもある。今回、思っても見なかった失敗をした。1部で歌う「赤い椿と青いげんぼし」を抜かしてしまって、休憩の時、楽屋に戻って言われて、気がついたという次第。2部では、歌ったけれど、1部の曲の流れとしては、抜かしてしまったことは大ミス。ま、こういうハプニングがあるから「ライブ」なのでしょうね。

今回の主催者は、春秋楽座開催回数のトップを走る「越後くれない30人組」。欧風惣菜店「クッキングバード」の店主の熊谷組長をはじめ、ヨガの先生、インドを描いたら新潟の第一人者の画家、鍼灸師、飲み屋店主などの、女性パワーの集まり。それをサポートする優しい男性たちも。

その男性陣の一人が、ご存知「あくび」「戦争入門」の作曲者、新潟の誇るシンガーソングライター、横山作栄さん。横山さんは、私たちの宿泊先にギターを持って現れ3次会。盛り上がりました。横山さんとは、もう、30年以上の付き合い。考えれば、「赤い椿と青いげんぼし」の小林ハルさんの所に連れて行ってくれたのは彼。横山さんは、自らも歌うし、企画もするし、たくさんの音楽を聴いていて、今回のステージについていろいろアドバイスもしてくれました。彼が、「ステージシンガーとして横井さんは、もっともっと素晴らしくなれるし、インターナショナルな歌手になれるよ」と、熱っぽく語ってくれたことが私はとても嬉しかった。私は、何よりも「ステージシンガー」と言われるのが好きなので、特に。

また、翌日、横山さんから以下のメールをいただきました。
「横井さんのインターナショナルは、横井さんの伝えたいという思いを運ぶ声、ボーカルにあります。曲とか、メロディとかでなく、伝えたい思いを運ぶ声。ボーカルの中にあります。
いい歌い手はどんな国の歌い手でも、歌詞が聞こえます。歌詞の内容はわからないけど、その思いはわかります。 声、ボーカルの力はそこにあると思います。うたうこと、うたうこと、その中にインターナショナルにつながるものがあるように思えてなりません」。

福山では、警備の制服を着たおじさんがCDを買ってサインセールに並んでくれるというハプニングが。でも、新潟でも会場案内の制服の女性が、聞きながら涙を流し、何故こういう歌手を、自分がいままで知らなかったのか、主催者はどこなのかと受付のスタッフに言ってきたそうです。

今回で、記念コンサートの前半戦が終わりました。各コンサートとも、主催者の方にも、会場に足を運んでくださった方にも、喜んでいただけたようで嬉しいです。7月は100曲コンサート、ベトナム公演があり、後半戦に入ります。

今、私は、とっても幸せな気分でいます。皆さんにこんなに幸せにしていただいて、だからこそ、この幸せを、更に、歌を磨き、素敵なステージを作って皆さんにお返ししたいと思っています。
ありがとうございました。

横井久美子
2004年7月1日

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