Kumiko Report 8/13/2004
ベトナム報告 No.4

ベトナム報告を帰国後、張り切ってお伝えしていたのですが、私は3日目になって疲れでダウンしてしまいました。

ベトナムでは、やはり暑かったせいと、豪華料理のオンパレードで、旅行中にお腹の調子が悪くなる人が何人もいました。「あなたからのひとこと」欄の大野さんのひとことにあるように、それを救ったのは、観光もそこのけに使命感に燃えて看病してくれた看護士の阿部さんのお陰で、結局、みんな一緒に無事帰国できました。

その一方、私は、いつ倒れるかという綱渡りのようなスケジュールのなか、お腹も悪くならず、自分でも驚異の元気な体力に驚くほどでした。帰国後もたまった仕事をバリバリ片付けていたのですが、3日目に体調が崩れました。内科に行って点滴でもと思ったのですが、先生にはゆっくり休みなさいといわれ、そうこうしているうちに顔に吹き出物が出たり、歯が脹れたり、冷や汗は相変わらずで、、、。その間、9日には和歌山県教職員組合女性部主催の平和コンサート。もちろん大成功でしたが、症状は相変わらず、、。

ところが、今日は、霧が晴れたようにすっきりしました。何故だろうと考えてしまいました。思いあたることは3つ。一つはやはりゴロゴロしながらゆっくり身体を休めたこと。二つ目は、昨夕、いつも通っている足裏マッサージを丁寧に70分やってもらったこと。三つめは、昨夜から、旅行中中断していたビールにもろみ酢を入れて飲むことを再開したこと。笑われるかも知れませんが、体の血流の循環が良くなった感じで、体と頭が以前のように(?)冴えてきたのですよ。
というわけで、ベトナム報告の最後です。

7月30日の昼の平和村と夜の子ども宮殿のコンサートについて。昼の平和村では、平和村の子どもも、近所の学校の子どもたちもそれぞれ歌いあい、200ものパイプ椅子はボランティアの大学生が庭に運ぶなど、平和村では、地域に開かれた障害児教育が行われていることを、この目にして参加者全員感動しました。ところが夜のコンサートは、最初、「チャリティ芸術センター」も子どもたちが、振り付けできれいな服を着て、「口ぱく」のように歌い、平和村の子どもは、「みせもの」のようにステージに上がって、政府やスポンサーからプレゼントを受け取るだけという運びででした。私は「チャリティ芸術センター」の子どもたちは、党幹部の子どもではないかと怒っていたのです。(でもその後、その子どもたちも、ストリートチルドレンであったり、孤児だったりと分かりましたが)

それにしても、2つのコンサートに参加して、政府が考えている障害児教育意識より、民間の方がずっと進んでいることがわかりました。というより、平和村の教育方針がかなり先進的なのではないかと思ったのです。昨年2月、フォー所長は「物質的な援助はありがたいのですが、子どもたちと家族のように付き合って下さい」と言われ、その言葉に感動したのですが、その言葉の裏は、まだまだ、ベトナム社会では、障害児は不幸を背負った哀れみの存在としてしか見られていなということだったようです。

でも、夜のコンサートでの問題点を感じながらも、平和村の施設の中だけでなく、ハノイ市の政府主催で「枯葉剤被害児のためのチャリティコンサート」をすることによって、800万円もの寄付が集まったことはとてもベトナム社会にも大きな意味を持ったことだと思います。
私は、ベトナム報告No3で言われているような、地方の平和村、地方の施設もいつか機会があったら訪ねてみたいと思っています。

さて、二つのコンサート後、私たちは世界自然遺産に指定されている「ハロン湾」に行き、時の流れがとまったように4時間も船に乗り、蟹やシャコや海老に舌鼓をうったのでした。(前回より蟹が小さかったことが不満でしたが、、、)。ある人が、「ハロン湾を海の桂林というけれど、ここに来たら比較にならない。中国の桂林を山のハロン湾と呼ぶべきだ」といっていました。
本当に、素晴らしいベトナムツアーでした。そのツアーを素晴らしくした一番の理由は、個性溢れる一人一人の参加された方々のハーモニーでした。

横井久美子
2004年8月13日

Thanhnien News


平和村コンサート


子ども宮殿でプレゼントをうけとる平和村の子どもたち




ハロン湾



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