Kumiko Report 11/04/2004 |
3200名の前で歌う! 3日、名古屋市公会堂で「9条を守りろう県民の集い」が行われ歌いました。 私は、朝10時から「輝け憲法合唱団」と「歌って愛して」をご一緒に演奏するので、リハーサル。 名古屋市公会堂は2000名の会場なのに、12時半開場の時には、参加者が1000名も並んで列を作っていました。 残念なことに講演者の加藤周一さんは前日怪我をされて欠席、それにも関わらず、帰る人もなく、3200人が集いました。 1部は、かの有名な名古屋を代表する女優の山田昌さんはじめ、住職さん、在日一世の方など6人がリーレートークをし、2部の最初に「戦争入門」「太陽の旗」を私が歌い、そのあと、「私の愛した街」を合唱団が素敵に歌い、4曲目は、会場も合唱団も一緒に「歌って愛して」を歌いました。歌の後は、加藤周一さんのピンチヒッターで小林武さん(愛知大学法科大学院教授)、水田洋(ピースアクション共同代表)が講演されました。 私は「太陽の旗」を歌う前に、香田証生さんの遺体が、今日、日本に帰ること。若者が世界を見たい、知りたいと旅をすることは当然なことではないか。でも、家族が自宅前で読み上げたメッセージは、「多くの方に大変ご迷惑をおかけしました」という簡単な内容。この国では最愛の息子を奪われたのに、親として泣き叫びたい怒りや悲しみをどこにもぶつけることができない、そんな国に私たちの国はすでになっていると話した。 太陽の旗 林光作詞作曲 (VIVAKUMIKO Disc6収録) 昔 神だった人の命令で 男たちが戦場へ向かうとき 太陽をえがいた旗をふり 人々は歌ってた 海で死んだら水ぶくれ 山で死んだら草ぼうぼう 昔 神だった人は生き残り 男たちは帰ってこない 代わりに戻った箱の中の 石ころが歌ってた 海で死んだら水ぶくれ 山で死んだら草ぼうぼう 昔 神だった人の子や孫に 今も振られる太陽の旗 死んだ男たちの血でえがかれた 旗は歌ってる 海で死んだら水ぶくれ 山で死んだら草ぼうぼう この歌のように、私たち国民の命は、すでに私たち個人のものではなく、個人以前に、国家のもの、国家に捧げなくてはいけない命になっている。香田さんの死は日本の今の社会状況を映しているようだ。しかし、本来国というものは、「どんなに不注意で軽率な国民がいたとしても、国家はその国民に責任を負う。その個人に帰すべき責任があったとしても、国家の果たすべき責任が軽減されることはない」(東京新聞11/1)と私も思う。国に個人の命を守ってもらうために私たちは税金を払っているのだ! 会場で、昨年の愛知知事選に出馬した池住さんと話し、香田さん一家は、熱心なクリスチャンで、教会が主催するホームレスの炊き出しなどでは、証生さんも時々参加していたといっていた。ここ数日、東京は雨だったし、新潟の被災地の人のことや、それに加え、香田さんの死が迫ってきて、重苦しい気持ちが続いていた。けれど、秋晴れの日、3200人の前で歌って話して、私自身の欝っぽい気持ちが少し晴れた。 実は、私のこの出演については、いろいろ心配があったのです。ちょうど10日後の愛知での記念コンサートを控え、「もう見たからいい」という人がいるかもしれない、プラスになるかマイナスになるかと。でも、俳優の天野鎮雄さんの名司会もあり、短くてもとても効果的に出演することができ、会場で、チケットが33枚も売れました。手元に13日のチケットを持っていた人にもはずみがついて、現在、愛知の記念コンサートは、1000名を超える勢いです。 それにしても、憲法を守ろうというこの愛知県民の熱意には、愛知出身者として誇りに思いました。13日は、そんな誇りをもって気持ちよく歌えそう!! 横井久美子 2004年11月4日 |
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