Kumiko Report 2/26/2005
私はチョット怒っている

ニッポン放送の買収騒動。お互いがルール違反すれすれの奇策を展開しているといわれるが、株のことは良くわからないので、フジテレビとライブドアのどちらが正しいのかコメントできない。

でも、この騒動に関連して怒っていることが一つある。それは、株式など分からないような評論家が付け焼刃でアレコレ言っているのはまだ許せても、自民党の議員が、アレコレ言うこと。
その最たる人物は、森前首相。10日前、テレビを見ていて、唖然とした。森前首相は「金さえあれば、何でもできるという考えは、疑問を感じる。今の日本の教育の成果なのか」と言ったのだ。「金さえあれば何でもできる」という世の中にしたのは一体ダレ!自民党が抱えている日歯連の1億円献金事件は、どうなっているの!アンタにだけには言われたくないヨ!とつい叫んだ。

その上、森さんは、今回の騒動を戦後教育批判にまで拡大している。株の買収と、教育と何の因果関係があるの。まったく。まぁ、最低支持率8パーセントだった人だから、怒ってもエネルギーのムダか。でもこういう支離滅裂な人が小泉首相の後見人ですからね。

と、10日前に怒っていたのだけれど、いよいよ堀江さんは、大企業と自民党の包囲網に追い詰められてきた。ハゲタカファンドも控えている。堀江さんは、「電波は国民の財産というのは時代錯誤」とか、「電波法の外資規制を撤廃すべき」とかを、口にしている危うい人。でも、昨年のプロ野球参入と同じ状況で、大企業相手にチャレンジしている姿に私は、「平成の黒船騒動」のようにハラハラし、心情的には応援したくなる。

今朝の東京新聞「本音のコラム」でやはり「心情的には応援したくなる」と言っている人がいた。「(略)手法はどうであれ、心情的には彼に応援したくなる。襟を正してがんばれと言いたいところだが、いつもシャツ姿で正す襟もない。フジテレビ首脳陣のコメントはブラックジョークなのかと思わせる。堀江氏の扱いが『報道番組のなかでクレージーというか、あまりにチャラチャラしている』というのである。テレビ界を、面白ければいいというバラエティ路線で突っ走り、くだらない番組を垂れ流して続けてきた”きっかけはフジテレビ”である。そんな堀江氏を自局のバラエティに活用していたのだから、チャラチャラしているのはどっちだと言いたくもなる。(略)」大崎善生(作家)

堀江さんは、ニッポン放送取得を発表した8日以降、フジテレビを除き、テレビに映らない日はなく、高視聴率を上げている。各局が5時間前後の放送に対し、フジテレビは10分余りという。また、フジテレビは、20日に「報道2001」でこの問題を扱ったが2分半程度。それも、「電波は公共のもの」「マネーゲームの対象となるのは良くない」という財界の発言を延々とつないだ編集だった。

これって、NHKの報道スタイルと同じよね。自分の局に都合の悪いことは放送しないでおいて、よくヌケヌケと「電波は公共のもの」「他局はあまりにクレージー」とフジの社長が自らが言えるものだ。私は、この騒動が、良質な番組づくりのきっかけになったらと思うけど、、、。

横井久美子
2005年2月26日

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