Kumiko Report 7/5/2005 |
春秋楽座inくにたち・夏 トルコ・ギリシャから帰国してすぐの春秋楽座を国立で開催。この日は、「ギリシャディー」のように、服もギリシャでゲットしたショッキングピンクの上下。靴はトルコ製だったが、、。ギリシャ帰りなので、ギリシャ映画「旅芸人の記録」から創った「風の中のレクイエム」を歌いたくて、最初と最後に2回も歌ったのです。 前回のレポートでもギリシャの風習をよく知っているとギリシャ人の通訳にほめられた話をしましたが、「エレニの旅」は観ていなのだけれど、テオ・アンゲロプロス監督の紹介記事がとてもいいのです。出かける前に3紙に載っていましたが、そのうちの一つを紹介します。 「(略)たとえば人は川の中にあって、足首を時代という手につかまれている存在だが、自分ではそれをみることができない。足をつかむ手はときおり、私たちを流れの底に引き込んだり、力をゆるめたりする。人は息をつぐために顔をだす。アンゲロプロスはその一瞬の安堵の顔、喜び、苦しみの表情を逃さずとらえる。彼の作品は、人間の生と死にまつわる境界を描いているから、ギリシャという個別性を離れ、普遍的な問いへと昇華されていく。かつてのギリシャ悲劇がいまも、私たちの生をとおくから照らしているように。(略)」柴田三吉(詩人)5月18日赤旗 私は、ミーハー丸出しで、「彼の映画を観てた歌を創っているので、どこに行ったらテオ・アンゲロプロス監督に会えるのかしら」と「ダメでもともと」と思って尋ねたけれど、「そう簡単には会える人じゃないし、今、ギリシャにはいないんじゃない?」と言われ、却下された。 また、別の新聞のインタビューで監督は、「20世紀は母の世紀でした。主人公のエレニは、悲劇的な人物で、私の母自身20世紀のさまざな事件を体験しています。私の中の母の思い出は、いつも黒い服をきて喪に服していました」 ギリシャというと私は、今回私が着ていた鮮やかな配色の服の一方、ブルカのような黒い服を私は連想する。ガイドさんがいうには、田舎では、今でも女性は、身内の人が亡くなると3年間喪に服すので、人によっては、ずっと黒い服のままの人がいるそうです。また、ギリシャは1975年まで思想弾圧があり、ガイドのおじいさんは、そのため、ずっと牢獄に入っていたというような話もしてくれました。 |
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外国に行くと知らないことだらけでとても知的好奇心を刺激されます。でも、日本にいても知らないことがいっぱいですね。 一連のギリシャの話のあとは、やはり「にんげんをかえせ」です。その日は、隣の国分寺市に住まわれ、ナガサキで被爆されたご夫婦が来てくださって、私が「にんげんをかえせ」を歌っているときは、涙ぐんでおられました。こういう方達と出会い、私たちは、原爆の被害と被爆者の実態を知っているようで、やはり、知らないことが多いと思いました。 後半は、みなさんからのリクエストなどもお聞きして、「飯場女のうた」「歌って愛して」などを歌い終了し、その後、恒例の飲み屋さん「日本橋」で気持ちのよい交流をして終わりました。 横井久美子 2005年7月5日 |
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