Kumiko Report 7/16/2005 |
アメリカから帰国しました 昨日、アメリカから帰国しました。今回の目的は、ワシントンで仕事をしている娘の結婚式で夫と息子と3人で出かけました。 アメリカの結婚式とはこういうものか、また、結婚する二人のキャラクターなのか分からないのですが、日本の結婚式とずいぶん違っていて面白かった。場所は、ワシントンDCから20分くらいのワシントン大統領の住居があって有名な地域であるアレキサンドリアのファームハウスと呼ばれる邸宅と広大な庭園。 午後5時半、ステキな庭園に椅子が出され、親族、友人が待つなか、牧師が入場。続いて花婿が母親と腕を組み入場し、その後、花嫁花婿の介添え役の男女が入場。そしていよいよ夫に腕をとられたウエディング姿の娘が入場。牧師役(ホンモノでなくてもいいようだ)は、二人の友人で、その牧師を前に宣誓や指輪の交換。 娘は、本番前まで、「上がってしまってどうしよう」と、かなり神経質になっていたけれど、本番になったら、参列者にニコニコ笑顔を振りまいて楽しそうにしていた。一方、花婿jは宣誓を読む時、娘について話すなか涙声になり、その姿に参列者はもう感動。私もこんなに心温かい優しいアメリカ人男性と結婚できる娘の幸せに感動し涙。 結婚式の後は、いくつかのテーブルを囲みビユッフェスタイルの会食。日本と違う点は、会社の上司や同僚などのスピーチがまったくないこと。娘の高校時代の友人が、日本から、また、ロンドンやニューヨークから9人も参加してくれたのに、紹介もなく、親としては気になったけれど、、、。 夕食が終わった頃、娘はウエディングドレスのまま二人でダンス。本来こういう場合、父親ともダンスらしいが夫は踊れないので断ったらしい。花婿の弟がスピーチしたあと、娘のサンシン演奏。といっても歌が必要ということで、私は前日、沖縄の民謡を覚えて歌った。あくまで娘のサンシンが主役。娘は、ワシントンに住む沖縄出身者でつくる女性グループから、サンシンを習い、ポトマック川の桜まつりの時、桜の下でストリートミュージシャンをして投げ銭をもらったこともあった。 大きな画像(9枚) |
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私は、久しぶりにサンシンの音を聞き、その響きのよさにびっくり。ギターなどに比べ、サンシンの音は、野外でとても強く響く。やはり、サンシンは、沖縄の美しさと哀しさと強さとしたたかさを象徴する楽器。日本人でもそれほどナマ音でサンシンの音を聞いていないし、アメリカ人は尚更だからとても喜ばれた。途中でケーキカットもあり、9時過ぎて辺りが暗くなり、最後は、夫が、ワシントン大統領も立ったという階段で、花嫁花婿と並び、お礼のスピーチを英語でし、その後、娘の持つブーケを未婚者に投げて、すべてが終了。 最初のセレモニーのあと、ダンスとサンシンと弟さんと夫の二つのスピーチとケーキカットと食事、たったこれだけで4時間も過ごした。その間ずっとカルテットの演奏が、緑の庭園や参列者同士の会話の間を流れていた。異国でたくさんの厳しい挑戦をし、それを乗り越え、確実に実らせてきた娘の新たな旅たちに、母親として誇りに思い、心から拍手を送った。 |
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娘の結婚式のあと、私と夫は、ワシントンDCから飛行機とバスに乗り、バーモント州のベニントン美術館に行った。ここは、75歳から絵を描きはじめ、101歳で亡くなったグランマモーゼスの絵のある美術館。今年、5月に東京や札幌で展覧会があったのだけれど、忙しくていかれなかったので、絶対、本場の美術館に行くと決めた。娘からは「バーモント州なんて片田舎だからなーんにもないよ」といわれたのだけれど、やっぱりなんにもなかったけれど、いいところだった。 グランマモーゼスの絵には、いつも空があって、大地があって、たくさんの働き暮らしを営む人が描かれていて、見ているとあったかい気持ちになる。 グランマモーゼスは、(1860年〜1961年)、リンカーンが大統領になる前年生まれている。ゴッホは、その7年後に生まれ、同時代ともいえるが、ゴッホは37、8歳で死んでいるし、そのころのモーゼスは、まったくの農婦だった。ちょっと比べるには無理があるが、、、。 グランマモーゼスは、アメリカのフォークアートの第一人者で、ルーブルの近代美術館がアメリカ人画家として最初に買い上げた。カード制作会社は、3500万枚以上のモーゼスおばあさんのクリスマスカードを売り、「タイム」誌の表紙にもなった。ジャクリーン・ケネディがホワイトハウス入りした時には、グランマモーゼスの作品を所望したといわれる。 と、こういう75歳から絵を描き始めたという高齢の人の仕事や生き方は、櫛田ふきさんと同じように、いつも私たちに光を与えてくれる。美術館のほかにも、「マディソン郡の橋」で有名な屋根付橋が、バーモント州は一番たくさん残っているそうで、そんな橋にも行ってきた。 |
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このところ、ギリシャ、トルコに2週間、帰国して1週間に日本にいて、また、1週間アメリカ、とこの1ヶ月は、ほとんど海外で、また、8月19日からアイルランドですが、この1ヶ月はじっくり日本にいて、夏から秋の準備を気合を入れてやるつもりでいます。 横井久美子 2005年7月16日 |
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