Kumiko Report 11/14/2005
平和賞ノミネートを祝う会

12日、渋谷のウイメンズプラザで「野村かつ子さんのノミネート記念の集い」があり、お招きいただいたので参加し歌を歌いました。

すでにお知らせしましたが、スイスの女性団体「2005年ノーベル平和賞に1000名の女性を」が、2002年から運動をはじめ、6月に153ヶ国・地域から選ばれた1000名を発表しました。
日本からは、主婦連創立者で消費者運動の先駆者である野村かつ子さん、憲政の父尾崎行雄氏の長女で「難民を助ける会」の相馬雪香さん、沖縄の基地反対運動の推進者高里鈴代さん、従軍慰安婦問題で国を訴えている在日の宗神道さん、絵本作家で児童虐待など子どもの権利を守る運動をされている安藤由紀さん、そして私と、6人がノミネートされました。

このプロジェクトは、「社会的・文化的差別を生み出す制度やイデオロギーに挑戦し、地域や世界の平和を構築し促進している女性たちの貢献を目に見えるかたちで称え、国際的な関心を喚起すること。たった一人のヒーロー・ヒロインによるドラマチックな活動でなく、多様な分野で日々活動している多くの女性たちの働きに注意を向け、『世界平和』の概念を、人間の安全保障にもとづいて、より広いものにかえること」を目的にしています。

残念ながら2005年の平和賞を受けることは出来ませんでしたが、野村かつ子さんを応援する方々が、お祝いの会を開かれたのでした。私は野村さんはお名前しか存知あげなかったのですが、参加してとても感動しました。日本消費者連盟で活躍された野村かつ子さんを「世界市民」と呼んだアメリカのラルフ・ネーダー氏からのメッセージなども紹介されました。

今年95歳の野村さんは、耳が少し遠く、両手で杖をつかれての姿とはいえ、お顔がつやつやし、発言も会場が爆笑、爆笑でステキでした。人間として、どういう人がエライかということを盛んに話されました。壇上から会場に向って「ホラ、あそこに座っている人は、もう何十年も黙って道のごみを拾っている人なの。けして自慢しないの。そら、あなた遠慮しないで立って!あなたじゃないわよ。その隣のあなたよ!本当に謙虚なんだから。ホラ、あそこに座っている人は、両足なくしたけれど、いろいろ頑張って、いいことしているの」。会場から「片足だけです」と声がかかって爆笑。

お話される姿を見ているだけで感動し、また、102歳を前になくなられた櫛田ふきさんを想い出しました。そして、お二人に共通なことは、話が普通の言葉で分かりやすいこと。いつも人の行為に対しありがとう!と感謝の気持ちを忘れないで表現すること。

「生活クラブ生協」が中心になっての集いでしたが、お招きいただいた私たち5人の紹介も丁寧にしていただき、とてもさわやかな雰囲気の気持ちのいい会でした。午前中から新宿で11月20日を成功させるミーティングの後でしたので、藤沢、大野、高橋、前田、柳瀬さんが一緒に参加してくれました。私は挨拶の中で「そういえば、私の周りの人は誰もこういうお祝いの会をしようと言ってくれません」と発言しましたが、95歳の野村さんのことを思うと、まだ、あと、34年、元気に歌い続けないと、こうしたお祝いをしていただけないのだと納得したのでした。でも、90歳以上まで元気で、なお現役でいることは、天から与えられた特別の才能だよねーと思いながら、「輝き隊」の皆さんと別れて、新幹線で名古屋へ向ったのでした。

横井久美子
2005年11月14日

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