Kumiko Report 1/22/2006
おしゃれな春秋楽座

昨日は、「杉並かん芸館30人組」の主催で234回目の春秋楽座。といっても大瀧安良さんが、展覧会の会期中に楽座を開催して下さったのです。

大瀧安良さんは、サインペンと水彩で主に杉並の風景を書かれている。「いつも目にしていながら、でも、立ち止まってみることのない風景」が描かれているその絵は、とても繊細で暖かい。描かれた一軒の家から、そこで日々の暮らしを紡いでいる人の姿が見えるような、また、私たちはこういう素朴な暮らしを失ってはいけないよね、という声が聞こえてきそうな、広がりのある絵を描かれている。私もソング&エッセイ「歌って愛して」を出版する時、私の家を描いていただいた。(63ページ)

昨日、東京は大雪の悪天候。半分くらいの参加者になるのではとの私の勝手な予想にも関わらず、予定していた方はほとんどいらしたそうだ。これも大瀧さんの人柄のせいと感心。会場がまたステキな設計でおしゃれ。住宅地の中に小さなギャラリーと別にグランドピアノを備えたホールがあり、オーナーのこだわりが感じられる。その日は、カーブした窓から木に積もった雪の花の景色が素晴らしかった。

今回は、男性が組長ということもあり、いつもより男性が目立った。いつもコンサートが行われている場所のせいか、お客さまがシーンとしてすごい集中力。私の勝手気ままなおしゃべりも反応があるのか無いのか、ちょっと模索しながらの演奏。休憩をはさんで2部あたりから雰囲気がやわらかくなってきた。床に絨毯がひいてはあったが、響きのいいホールで、2回目をいうこともあり、私は、歌いやすかった。

楽座が終了し、その場でワインパーティ。チーズやフランスパン、おにぎり、輝き隊の中沢さん手作りのパンがテーブルに。このパーティがとてもとても楽しかった。輝き隊の会長の藤沢貞子さんの乾杯にはじまり、大瀧さんの小学校、中学校、高校、大学の友人たち。大瀧さんは、ナチスに破壊されたチェコのリゼッツエの子ども像建立運動を応援されているが、そのチェコ関係の方々。職場の組合である公共一般の方々。そして、輝き隊の方々など。すごく多彩な方たちがパーティでそれぞれ話された。

チェコの関係者の方には、2003年7月にチェコを代表する歌手マルタ・クビショワさんに会ったことを思い出し、早速ソング&エッセイ「歌って愛して」に掲載されている写真を見せたりした。私はその雰囲気がステキなので、ギターを引っ張り出して、「飯場女の歌」っを歌った。すると、大瀧さんの友人の弁護士が、芦別事件について説明。「夫へのバラード」を歌うと、またじん肺訴訟について説明。そんな雰囲気がとても愉快。みんなで「歌って愛して」を歌ってすべて終了。

大瀧さんの主催された楽座は、場所といい、集まった方といい、そのお話の内容といい、ワインやシンプルで味のいいべ物といい、サロンのような雰囲気でおしゃれな楽座でした。雪道を転ばないようにヨカッタネ、ヨカッタネといいながら、私たち輝き隊は帰ったのでした。

横井久美子
2006年1月22日











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