Kumiko Report 1/27/2006 |
スゴイ!全国弁護団 昨日、東京地裁で行われた原爆症認定訴訟の裁判の傍聴をした。1時に開廷し、終わったのは5時。4時間も法廷にいて難しい弁論をいっぱい聞いた。国側の証人として児玉放射線影響研究所疫学部長が出廷。前回の国側の尋問を聞いていないので充分分からなかったが、ただ、弁護団の鋭い質問を「いまだ解明され結果が出ていない」と繰りかえす姿は、とても疫学部長の名前と遠く、これでも科学者か、専門家かと思った。 問い詰めた集団訴訟全国弁護団は、合宿して研究し、対策を練ったという。その成果か、トップバッターの京都の弁護士からスゴイ剛球が児玉証人に投げられ、まずガツーンと揺さぶりをかけた。その後も、名古屋、東京と、まさに全国弁護団の名の通り反対尋問が繰り広げられた。こうした能力を結集したチームワークを法廷で見ると私は感動してしまう。スモン訴訟もじん肺訴訟もこうした全国弁護団が国を追い詰めていった。この世に、こうした不公正を暴く弁護士がこんなにワンサカいることを誇りに思う。パチパチ。 閉廷後の報告集会で、一緒に傍聴されていた名古屋大学名誉教授の沢田昭二先生が言われた。原爆症認定をしている中心的な児玉証人が被爆のことをまったく分かっていないし、科学者として追求しようともしていない。証人は「解明されていない」といっているのに、厚生労働省は、すでにそれを利用して認定基準をつくっているこの矛盾が明らかになった。被爆における放射性降下物がいかに大事であるか分かった。などなど。 私も、放射能について分からないことはいっぱいあったが、児玉証人の科学者としての無責任さは4時間も弁論を聞く中で分かった。だから余計、こういう人に、原爆症認定が任されているのかと、国のずさんさにあきれる思いだった。 今回の「法廷横井組(法廷オバーンズ改め)」は、大野、高橋、奥山、私と4名。報告集会後は、東京原水協事務局長であり、輝き隊の後藤さんも加わり、生ビールでお疲れ様。前にも思ったけれど、4時間も素晴らしいライブを、タダで参加できるなんて。本当に勉強にもなる。次回2月27日は、厚生労働省を「ぶっ飛ばしてやる」といわれた市川定夫証人の国側の反対尋問。戦闘的な先生なので、その弁論が今から楽しみ。 横井久美子 2006年1月27日 |
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