Kumiko Report 2/26/2006
沖田国賠訴訟支援のつどい

25日、私の住んでいる国立市で200名近くの人が集まって「沖田国家賠償訴訟支援のつどい」が開催され、私も歌いました。この訴訟は、電車内で大声で携帯電話を使用している女性を注意した沖田光男さんが「痴漢」で逮捕され、21日間拘留されたあと不起訴になったのですが、「痴漢デッチ上げ」として国を訴えている事件です。

実は、沖田さんは、私の家のすぐ近くに住んでいて、その事件の直後、奥さんが大変なことが起こったのよ、と言って経過を話してくれました。ちょうどその頃私は、東京新聞の本音のコラムを書いていたので、そのことを『市民を巻き込む冤罪』としてコラムを書きました。(2000年2月『ゆるゆるふっくり』138ページ)。この反響は結構あって、週刊誌、テレビ局などからいくつも問い合せがあり、また反対に、警視庁OBなる人からも、警察がそんなデッチ上げをするはずがないと、「抗議文(?)」をもらったりもしました。

こうした痴漢行為は、一方的に女性側の告発だけで立件でき、違反者は最高罰金5万円を払えば略式起訴になり、釈放されるので、まったくのぬれぎぬでも世間体を考え泣き寝入りをしている人が多いということです。でも、沖田さんは、無実は無実といって頑張ったので、21日間も拘留されたのです。沖田さんの場合は、注意された女性の腹いせで「痴漢」にされたのですが、痴漢している人を止めようと手を出した途端、自分が痴漢にされてしまったという町田市の方の訴えもありました。




当日は、元裁判官で弁護士の安倍晴彦先生の記念講演や、担当弁護団のビデオを使っての検証があり、そのビデオはとても説得力がありました。私も、「市民を巻き込む冤罪」のコラムを読み、この会の代表世話人である橋本左内牧師の尺八やハーモニカと一緒に「にんげんをかえせ」を歌ったりしました。

警察が十分な調査もせず、密室で自白を強要し「犯罪者」にしたてあげることが他でもいっぱい起こっています。無実なのに、手錠、腰縄でお風呂も入れない屈辱的な21日間を強いられた沖田さんのこの冤罪事件の判決は、4月10日。勝利判決を信じています。

横井久美子
2006年2月26日

橋本さんたちと「にんげんをかえせ」演奏

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