Kumiko Report 3/4/2006

駆け回っています

2月25日のレポートをして以来、あちこち駆け回っています。27日は、東京地裁で原爆症認定訴訟の傍聴。原告側の証人、遺伝学の権威である市川定夫証人への、国側の反対尋問でした。市川証人は、国の原子力、核政策を生物学、遺伝学の立場から追求してきたスゴイ学者。判事が原子力の何たるものかも知らない時代から、国内の原発訴訟はもとより、海外の訴訟にも住民の立場に立って証言してこられた。因みに海外での証言は、アメリカ2回、イギリス2回、カナダ1回、マレーシア1回、もちろアメリカのブルックヘブン国立研究所で放射能の影響を研究されてきた方だから、英語での弁論。スゴイ!

こうした法廷での数々の戦歴のある方だから、国側は完全にノックアウト。終了後、我らが味方の弁護士によると、「私たちが補強、補完してもらいたかった尋問ばかり。国側は一点も得点できなかった」そうだ。バンザイ!質問に立った中川弁護士、あきもと弁護士も大役が終了し、ニコニコといい顔。弁護団は、今回、市川先生のところに何度も通い、英文の論文をたくさん読み、打合せを繰り返し、法廷に臨んだそうだ。あきもと弁護士が、「私たち二人が尋問しましたが、これは弁護団全体で準備したおかげです」と、集団での成果を謙虚に強調された。こういう美しい話にも感動する私です。メール問題で、永田議員の自分だけイイカッコしたい!のスタンドプレーとは大違い。

中川弁護士からもメールが入りました。
「横井さん&法廷横井組(法廷オバーンズ改め)のみなさん、いつもみなさんで法廷にかけつけてくださり、ほんとうにありがとうございます。さて、東京の集団訴訟も、今回で、証人尋問がすべておわり、一気に判決にむかって進んでゆく段階に入りました。市川先生、児玉氏の承認尋問と並行して、被爆者の医療にとりくむ全国の医師団の先生方がこれまた獅子奮迅・不眠不休のがんばりで、ひとりひとりの原告について放射線との関係を明らかにする意見書を作成してくださいました。今後も、弁護団と原告と力をあわせて、今までにもました充実した内容で、被爆者切り捨ての行政にしがみつく国・厚労省をおいつめていきたいと思います。
次回は3/16(木)午後1時15分(103法廷)です。東京以外の各地の裁判所で行われた証人尋問の成果をわかりやすく弁論をする予定です。是非、またみなさんでおいでいただき、声をかけてください(時間が許せば法廷後の生ビールもごいっしょしたいです)。さらに、5/17(水)11時(103法廷)にも期日があります。4月末には国側からまとまった書面が提出される予定ですので、この日も内容を工夫して、充実した法廷にする予定です。そして、いよいよ7/12(水)の最終弁論で結審です(午後1時30分から3時の予定)。弁護団では、現在ウェブサイトの開設と決定版パンフレットの作成もしています。完成したら、「にんげんをかえせ」のCDとともに大いに普及したいと思っています。お互い元気にがんばりましょう!」

メールは、この3倍くらいいただきました。先生方も、このようなメールが書けるくらいホッとされているのでしょう。「法廷オバーンズ」も有名になり、私たちがいつも法廷終了後、ビールで乾杯しているのも知られているようですね。27日も、奥山、大野、高橋、田中、横井と五人で参加しました。次回3月も法廷横井組を増やし、生の素晴らしい法廷ライブに参加しまししょう!

28日は、静岡県焼津市で行われた宗教者平和協議会主催の、「被災52年、3・1ビキニデー宗教者交流集会」に池田弁護士と参加。私は、ゼンゼン予定していなかったのですが、池田先生から「28日、CDの訴えに焼津に行くんだよ」と電話あり。池田先生は、「にんげんをかえせ」を、もっと広い層にと、西本願寺の門主さまに何度も手紙を書き、その成果で、「本願寺新報」にCDの紹介が出た。更に池田先生は、集会に参加し、日本の宗教者に直接訴えたいというのだ。私は、弁護団長で長老の池田先生を一人で行かせるわけにはいかないよナと思ったのです。突然の行動でしたが、でも、参加してよかった。「思いあれば伝わる、行動すれば出会う」です。平和を願うたくさんの宗教者と出会うことができました。その夜は、焼津市に泊まり、朝7時に東京に向かいました。

3月2日は、5月に公演する海老名おやこ劇場の事前交流会。朝10時からと午後からの2回公演。朝6時半に起きて会場に向かう。30代の母さん達40人余の前で、1時間歌い、話したあと、参加者が話しはじめる。最初の発言者が「歌を聞いて、とても優しい気持ちになれた。子どもに怒ってばかりいて、母親として不安だったけれど、これから夫や子どもに優しい人になりたい」と、途中で泣き出してしまったせか、次々話す人が涙ぐみながらの交流会になった。2回も連続ライブをすると、事前交流会という気の張らないライブであってもツカレルーーーーッ。でも、すでに現役の母親でない私にとって、こうした子育ての真っ最中のお母さん達と交流する機会は、私自身の学びの場でもある。

その足で茅場町へ。もう30年近くもお世話になっている税理士の方と申告の話。皆さんもこの時期、こうした問題でお忙しいでしょうね。帰りに、日刊ゲンダイを買う。今、メール問題に腹を立てている。けれど、どこのメディアも、なぜ、なんの目的で、この偽メールが出てきたのか。フリーライターと言われる人が、ワナを仕掛けた目的は何なのか。金銭目的だけだったのか。フリーライターと自民党のつながりはないのか。どうして、偽メールをつくった人が告発されないのか、怒っていたからだ。日刊ゲンダイが同じように書いてあったので、少し溜飲を下げたが、、、。メール問題で、民主党がぶっ壊れるのはいいけれど、「4点セット」の矛先まで鈍らすのは、国を破滅させる行為。国会を空転させた責任を明らかにするべきだ。昨日あたりから、私のこの疑問をメディアでも取り上げはじめてヨシヨシと思っている。

今日もこれから、海老名おやこ劇場の2回連続の事前交流会に出かけます。アチコチ駆け回っていますが、出会う方々からたくさんのエネルギーをもらって横井は元気です。

横井久美子
2006年3月4日


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