Kumiko Report 3/31/2006
横須賀でショック!

相模原の春秋楽座を挟んで、24日、26日、27日と3日間5回の横須賀おやこ劇場の事前交流会をしました。初日はカメラマンの亀井さんが写真を撮ってくれました。ご覧のような和室で若いお母さんたちを前に歌い語りました。

若い頃、リストカットをした経験のある女性、子どもが4人もいて自分を見失っているという女性、子どもなんか居なくなればと思ったという女性、母親になっても自分の母親と気持ちが通じないと悩む女性。横井さんの声を聞いただけで自分は許されていると思ったという女性などなど。いろんな方々が次々と語り涙した交流会でした。

小学校3年生の娘さんとお母さんの話。「お母さん、私の一番好きな歌知ってる?」「SMAPの歌でしょ」「違う、横井久美子さんの『自転車に乗って』」「どうしてその歌が好きなの?」「だって元気になるんだもの」。私が、「SMAPに勝ったね。ヤッタネ!」と言うと、みんな大笑い。亀井さん曰く、「父親も、あのように自分をさらけ出して語れる機会が必要ですね。私も写真を撮りながら、ちょっと元気をいただきました」

26日(日)の夜は、青年達との交流会でした。でも、私はショックを受けました。2年前のコンサートの時、横須賀の青年たちはとても明るくて元気な印象がありました。その頃学生だった青年たちは働きはじめ、今は、ボロボロになっているのです。「自分で望んだ仕事なのに、職場の中でイキイキできない。自分に自信がない。こんな自分はダメだと思う」と、涙しながら次々と語るのです。

最初は、その場では、私は、その涙に心を重くしながらも、私の歌を聞いて心を開いてくれたと嬉しく思ったのです。でも、交流会が終わってホテルへ戻ると、だんだん怒りが湧いてきたのです。突然、「小泉改革とはこういうことだったのだ!」という怒りが。自分で選び、希望をもって働きはじめた職場は、「民営化」にゆれ、人間関係も雇用も不安定。社会に希望をもって出た青年たちは、社会の現実に戸惑うばかり。私は、ホテルに泊りながら、涙する青年たちをどうしたら守れるのだろう、私になにができるだろうと考えていました。

私は、心の重いまま翌日を迎え、お母さん達との交流会で、私の心の重さと怒りについて話しました。そして、つい、私はもう一度青年達と交流会をしなければいけない!もっと伝えなければいけないことがある!と口ばしってしまったのです。ということで、もう1回、横須賀おやこ劇場へ行くことになりました。ですので、このテーマは、<つづく> ということで、、、。

横井久美子
2006年3月31日






 

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