Kumiko Report 10/19/2004
おめでとう!野村證券の女性たち!

昨日、賃金・昇格差別と11年間戦ってきた野村證券の女性達の「和解報告集会」に参加しました。

世界の野村に戦いを挑み、「和解」を引き出し、胸に花をつけた女性たち勝利の笑顔の美しいこと。原告団代表の棚尾節子さんが「この幸せを皆さんと一緒に味わうことができて本当に幸せ」という言葉のとおり、私もこういう「美しい魂がいっぱい集まっている場」に一緒にいる幸せを感じました。

その上、私は、14人の「野村證券の女性差別をなくす応援団」の一員として、ジャーナリストの増田れい子さん達と壇上にあがり、発言する栄誉まで。裁判を傍聴したり、「差別の壁に風穴を」というコラムを書いたり(「ゆるゆるふっくり」116ページ)、野村證券本社前の抗議行動に参加したり、私のライブで原告の沖和子さんに話して頂いたりということはしましたが、どうみても、応援団とは名ばかりで、その発言の栄誉は晴れがましすぎでしたが、、、、。

野村では、男性は高卒勤続13年で課長代理に昇進するのに、女性は、平社員のまま。年収で300万円から400万円も格差がつけられていました。この年収格差は、結局年金にはねかえり、墓場まで差別が続くのです。能力は大して違わないのに、いや多分女性の方がきっと上に違いないのに。多くの企業で、一般職、総合職という名のもとにこうした女性差別がまかり通っています。だから、今回、コース別人事制度が違法であると認められたことは、2006年の均等法改正に結びつき、次に続く人たちに「平等への架け橋」を野村の女性達が、架けたことになります。

「私たちは普通の女性だけれど、こうして歴史の一歩を築いて、私たち、ひょっとして大したもんじゃないか。自分を褒めてあげたい」という明るい発言に笑いと拍手がおきていましたが、本当にその通り。そして多くの方々が支えたとはいえ、11年間、困難ななか、原告の方達が、胸を張って挫けないで戦ってきたことが一番大きな力です。本当にスゴイこと!

13人の原告のうち、1名は亡くなられ、3名を除き、定年退職という現実。でも残った3名すべてが課長代理に昇格を勝ち取りました。そのうちの一人名古屋支店の堀好子さんは、定年まであと一年だけれど、その間に課長になってみせると皆さんの前で高らかに宣言されました。堀さんは、野村労組の委員長でもあり、定年になった人の分まで「戦うゾー!やってやるー!」という気迫が伝わってきました。

ナント、今回、課長代理を勝ち取った3人のうち、堀さんは愛知のコンサートに「皆を引き連れていくからね」と、また、北九州支店の小西さんは、代表の棚尾さん共々福岡コンサートへ来てくださるそうです。もちろん本社のある東京で戦ってきた沖和子さん達は、東京コンサートへ。
沖さんは、何度も支店を訪づれ、雪の降る青森では、退社する社員を何時間でも待ってビラを渡したということです。集会の挨拶でただ一言「とても痛快です」と発言された沖さんには、同じ働く沖さんの娘さんから花束が贈られました。そうそう、沖さんにはアフガン支援のCD「おなじ空おなじ子ども」を50枚も普及していただきました。

こうした世界を相手に差別と戦ってきた女性たちの応援を受けて、私も勇気百倍!残る4ヶ所のコンサートを成功させたいと思っています。

横井久美子
2004年10月19日

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